三大疾病(がん・心疾患・脳卒中)はどういう病気?
■三大疾病とは
三大疾病とは、「がん(悪性新生物)」「心疾患(急性心筋梗塞)」「脳卒中」の3つの病気のことをいいます。
■がんとは
がんは、体のなかで発生したがん細胞が体に害を与える病気です。
人間の体は約60兆個の細胞でできているといわれます。細胞は古くなると死滅しますが、同時に細胞分裂によって新しい細胞が生まれます。
その中で突然変異や何らかの原因でがん細胞が発生してしまうことがあります。
正常細胞は、体や周囲の状態に応じて、増えたり、増えることをやめたりします。
一方、がん細胞は、体や周囲の状況を無視して増え続けるので、周囲の大切な組織を圧迫したり、壊したり、機能障害を引き起こします。
また、がん細胞は血液やリンパ液にのって体のあちこちにひろがってしまいます(転移)。
代表的なものでいえば「胃がん」「大腸がん」「乳がん」「子宮がん」などが挙げられます。
■心疾患(急性心筋梗塞)とは
心疾患とは心臓に起こる病気の総称です。心疾患のなかでも深刻なのが「急性心筋梗塞」です。
急性心筋梗塞とは、心臓の筋肉に血液を供給している血管(冠動脈)が動脈硬化などにより狭くなり、血流が妨げられることにより、心臓の筋肉が血液不足になり、激しい発作(胸痛)が起こり、最終的に心臓が壊死してしまう病気です。
発作が治まった場合でも、心臓の細胞はほとんど再生しないため、心臓の収縮、拡張が弱くなったり、心拍のリズムが乱れやすくなったりするなどの後遺症が残ります。
■脳卒中(脳血管疾患)とは
脳卒中とは正式な病名ではなく、脳の血管の障害によって引き起こされる様々な病気(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)を総称した呼び方です。
片側の手足の麻痺やしびれ、呂律が回らない、激しい頭痛、意識の混濁等の症状が突然起こるのが特徴です。
脳出血:脳の中の血管が破れて出血してしまう病気
くも膜下出血:脳の表面の血管にできた動脈瘤が破裂してしまう病気(激しい頭痛や吐き気が特徴)
脳梗塞:脳の血管が詰まって、その先の脳組織が死んでしまう病気
脳卒中は、後遺症が残ることがあり、発生した箇所に応じて現れる後遺症は変わってきます。
例えば、運動機能を司る部位がダメージを受ければ手足を動かすことが難しくなりますし、言語機能を司る部位がダメージを受ければ言葉がうまく喋れなくなります。
そして、認知機能を司る部位がダメージを受ければ、認知症のような症状が現れることもあります。
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